地域にまつわるカルチャーを通じ、さらなる街の魅力と人やアーティストの出会いの架け橋となれればという想いから、立ち上げた特別企画。
FUJI ROCK FESTIVAL’18やROOKIE A GO-GOにも出演したバンド、阿佐ヶ谷ロマンティクスの3ヶ月連続シングルリリースに合わせ、阿佐谷百貨店に登場いただきました。
5/26に「きっかけ」のリリースを皮切りに、6/24には「泡影」、そして7/28には「焦がれ」と3ヶ月連続で新曲を放ってきた阿佐ヶ谷ロマンティクス。
一旦のリリースのブレイクをおいた後、11/24に7inch vinyl 「独り言/焦がれ」を。さらに翌11/25には「独り言」の英詩バージョンを発表し、阿佐ロマファンをはじめとした音楽ファンの期待が高まるも束の間、待望の3年半ぶりとなるNEW ALBUMのリリースをアナウンス。
「大人幻想」。
新たなステージへと向かう彼らの過程を包括するかのようなネームのアルバムにどんなサウンド、ストーリーが込められるのか。
メンバーのパーソナルな部分を捉えた本インタビュー。彼らが抱く「大人幻想」 の片鱗をまずはテキストで。
地域メディアならではの馴染みの”あのお店”たちも並びます。
楽曲リリース前にぜひお楽しみください。
阿佐ヶ谷ロマンティクスは有坂朋恵(ヴォーカル)・貴志朋矢(ギター)・堀智史(キーボード)・古谷理恵(ドラムス)・本間玲(ベース)の5人組。2014年春、結成。ロックステディやレゲエといった中南米音楽の要素をニューミュージックやティンパンアレイといった、日本語ポップスへと落とし込んだ、バンド名の通りロマンティックなナンバーを奏でるグループ。
——阿佐ヶ谷でのそれぞれの過ごし方を聞いてもいいですか。
古谷:まず中華をお昼に食べます。えのけんラーメンか、北口の朝陽で中華を食べます。その足でオントエンリズムストアに行ってレコードを買います。そして、gionで休憩して。酒を呑みたくなったら最近行けてないですけど、さつまやとか、越川とかに行ってから、最終的に阿佐ヶ谷TABASAで深夜2時までお酒を呑みます。そこにいた人たちとカラオケ バンバンに行って、朝方ロータリーで追い込みの酒を呑んで解散します。これをコロナが明けたらやりたいですね。
有坂:このあと何も言えなくなっちゃいますね。
—— 最後にすればよかったですね(笑)
貴志:私はチャリで阿佐ヶ谷に行って、夜8時くらいの開店直後のTABASAで5、6杯 呑んで。親友に無敵DEAD SNAKEという作曲家がいるのですが、彼と阿佐ヶ谷TABASAで呑んで、そこから11時くらいに出て、2、3軒はしごして、それがコロナ以前の楽しい過ごし方でしたね。最近はコロナで全然呑めてないですけどね。
有坂:私はライブが終わったあと、ベロベロになって、打ち上げが終わって、古谷先輩と一緒にタクシーで阿佐ヶ谷に帰ります。大した距離じゃなくてもタクシーで帰ってました。
貴志:有坂が古谷の家に行くときって、どう過ごしてるの?ライブ終わって、タクシーで古谷の家に行って、寝て起きるじゃない。次の日に日課的なことって、なんかあるんですか?
古谷:うちの近所の蕎麦屋で蕎麦を食べてるね。更科(そば店)っていう青梅街道沿いなんだけど。
——バンドメンバーでの阿佐ヶ谷での過ごし方とかもあるんですか。
貴志:バンド結成してから、忘年会、新年会は阿佐ヶ谷でやって ましたね。だいたい古谷の家で、阿佐ヶ谷のスーパーのアキダイで食材を買って。
古谷:新高円寺よりにめちゃめちゃおいしいケーキ屋があるんで、貴志の誕生日ケーキを買って。
貴志:ちょうど誕生日がそれくらいなんで。
古谷:毎年わかりきってるのに、電気消して、なんか部屋暗くなっちゃったって言って。
有坂:ハッピーバースデートゥーユー
貴志:ありがとうございます。
古谷:ってやるんで。
貴志:それからだいたい 11時、12時くらいになったら、あれは新高円寺か、アメリカ村っていうカラオケでたらふくお酒呑んで、カラオケします。なんかカラオケに対する情熱がすごいんですよ。
古谷:カラオケにね、いっぱい曲が入るようなバンドになりたいなって。
——カラオケにはまだ入ってないんですか?
貴志:入ってないですね。
古谷:どうやったら入るんだろうっていう。
貴志:権利関係の問題があって、レーベルから出してた曲は、自分たちでは入れられないんで、これからは入れていきたい!(*現在はレーベルを離れて自主リリース)
——阿佐ヶ谷ロマンティクスこそ、阿佐ヶ谷を代弁するバンドだとは思うんですが、もし他のバンドをあげるとしたら、どんなバンドをあげますか。
古谷:阿佐ヶ谷姉妹。会ったんですよ。渡辺江里子さんと。中華料理屋で。阿佐ヶ谷ロマンティクスっていうバンドをやっててって言ったら、知っていただいて。めちゃめちゃ嬉しかったです。
有坂:バンドの一つの、目標でもあるかもしれないです。
——逆に阿佐ヶ谷といえば阿佐ヶ谷ロマンティクスって言われるような感じのバンドになりたい?
貴志:阿佐ヶ谷姉妹と阿佐ヶ谷ロマンティクスって言われたいですね。並べられるように。 遠く先を行っているので、頑張って追いかけていきたいですね。
***
後半は、どこか内輪な空気がただよっていた。でもそれが却って阿佐ヶ谷ロマンティクス と言うバンド像を浮き彫りにしてくれた。阿佐ヶ谷での過ごし方も、忘年会、新年会の仲睦 まじい様子も、カラオケの話もそれは、いかに彼らが暮らしを大事にしながら、うたを歌っているかが分かる。そしてそれは改めて言うまでもなく、彼らの音楽の中心にうたがあると いうことだ。それもカラオケで誰もが歌いたくなるようなうたであることがうかがえる。それはなにひとつ奇をてらうことのない、彼らの音楽を聴けばきっと分かるはずだ。
おわり。
<聞き手・書き手:江﨑成哉>
3年半ぶりとなる3rd Album「大人幻想」を2022年1月19日にリリース。
阿佐ヶ谷ロマンティクス初となる英詞曲をリリース。2019年12月にリリースされた「独り言」を英詞にリメイク。ストリーミングサイトで50万回以上再生され、海外で特に評価されている本曲は、80年代のトレンディな雰囲気を持ち、心を打つ懐かしいメロディラインが特徴な曲となっている。
また今回のリリースとともに発表されたのが、待望の新アルバムのリリースだ。
2022年1月19日に実に3年半ぶりとなる3rd Album「大人幻想」をリリース。
製作期間に2年を費やしたという本作、ジャケットも先立って公開された。
アルバムの華を添えるジャケットは細田守監督の「竜とそばかすの姫」のキャラクターデザインに参加したイラストレーターのIKEGAMI YORIYUKI氏が担当。
これからの阿佐ロマの活動に要注目だ。
【アルバム情報】
阿佐ヶ谷ロマンティクス
3rd Full Album 「大人幻想」
ASRM-0001 / ¥2,750 (税抜価格2,500円)
阿佐ヶ谷ロマンティクス
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